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◆EU、対英交渉に厳しい姿勢 FTAの並行協議を否定

◆ EU、対英交渉に厳しい姿勢 FTAの並行協議を否定

朝日新聞】 03/31 23:45

 英国の欧州連合(EU)離脱通知を受けて、EU首脳会議のトゥスク常任議長(大統領に相当)が31日、マルタの首都バレッタで会見を開き、対英交渉の指針案を発表した。

英国が期待する離脱協議と自由貿易協定(FTA)などの将来の関係性の並行協議は否定。

また、英国が約束した分担金などの支払いを求めるなど厳しい姿勢を示した。

 4月29日に予定された首脳会合でこの指針を承認すれば、5、6月にも始まる交渉での双方の隔たりは大きく、難航は避けられない見通しだ。

 トゥスク氏は、英国のEU離脱によって生じる市民や企業、加盟国への影響を最小限にとどめることが、「我々の義務」と改めて説明。

英国に住むEU加盟国民の法的な地位が英国の離脱後も変わることがないよう、「完全な権利保障」を求めていく方針を示した。

他に、将来の関係に合意できないまま英国が離脱し、EU法が適用されない「法の空白」が生じることで、

▽ 企業活動に影響を与えることを防ぐ

▽ 英国が既に約束した負担金や事業費の支払いを確実なものとする

――などを掲げた。

 また、これらの問題が「十分に進展した場合にのみ、英国との将来の関係について協議することができる」と述べ、離脱協議とFTAの交渉を同時に進めることは「ありえない」と否定した。

指針案では、原則2年の交渉期間内でFTAが合意できない場合の移行措置の可能性にも言及したが、加盟国と同様の義務を果たすことが条件となっている。

 英国では移民規制を求める声が強く、EU離脱後もEU移民が社会保障を受けることに批判がある。

600億ユーロともいわれる負担金や事業費の支払いにも批判的な意見が多い。

トゥスク氏は「交渉の始まりは困難で、複雑で、時に対立することもあるだろう。 だが、27加盟国は懲罰的なやり方はしない。 (英国とは)40年以上も結束してきた。 迅速な離脱に向けて、できる限りの事をする」と述べた。

 (バレッタ=吉田美智子)

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